投資のアノマリー(≒ジンクス)を表現した言葉に「セルインメイ」という相場格言があります。
意味は「株は5月に売れ(Sell in May)。」
これは株価は5月に天井を迎えるため、5月に売っておけということです。
この記事では、セルインメイのより詳しい意味と2019年のマーケットではこのアノマリー通りに株価が動いたのかどうかを検証するとともに、セルインメイにある続きのフレーズについても解説していきます。
目次
セルインメイとは
セルインメイは、冒頭でも説明した通り、市場の取引において理論や法則では説明できない現象(=アノマリー)の一つです。
セルインメイの意味
セルインメイは「株は5月に売れ」という意味で、英語の”Sell in May”を読んだものです。
英語であることから予想できるように日本で生まれた言葉ではなく、米国の株式市場で生まれた言葉です。
つまり日本の株式市場でも同様のことが当てはまるかというと必ずしもそうではありませんが、日本の株式市場も米国の株価の影響を少なからず受けていることを考えると間接的にもこのアノマリーが活きてきそうです。
では、2019年の日経平均株価の動きをもとにセルインメイの通りに日本でも株価が動いているのかを検証してみます。
【2019年】セルインメイの検証
こちらは2019年5月頃の日経平均株価のローソク足チャートです。
5月の第1週目に大きく株価が下落していることが分かります。
5月の頭頃に売却しておけば損失を免れましたね。
つまり、2019年はセルインメイの言葉通りの結果となっています。
セルインメイの続き【9月】
実は、セルインメイには続きがあります。
「Sell in May, and go away. Don’t come back until St Leger day.」
5月に売って市場から離れろ、そしてセント・レジャー・デイ(9月第2土曜日)まで戻ってくるなという意味です。
この言葉が意味するのは5月~9月は単調な相場が続くから一旦市場から離れ、9月にまた戻ってくればいいということです。
では、2019年の株式市場ではどうだったのか、先ほどの日経平均株価のチャートを参考にしましょう。
セント・レジャー・デイ(9月第2土曜日)よりも早い8月末頃から日経平均は値上がりを始め、年末にかけて上昇トレンドのまま推移しています。
株は5月に売れ
この記事では、セルインメイ(株は5月に売れ)というアノマリーについてその意味の解説や検証を行ってきました。
2019年はアノマリー通りの結果となりましたが、あくまでアノマリー。
理論や法則に基づかない現象です。
アノマリー1本で投資の判断を下すのではなく、様々な指標をもとにファンダメンタルズ分析やテクニカル分析を用いて投資先銘柄やそのタイミングを見極めましょう。
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