窓開けと窓埋め 株の頻出チャートパターンを解説(事例付き)

窓埋めが起こる理由や前後の値動きを図解

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窓開け・窓埋めは、基本のチャートパターンの1つです。

「窓開け・窓埋め」の見方が分かれば、株価の動向を予測しやすくなるので、覚えておいて損はありません。

この記事では「窓開け・窓埋め」が起こる要因、解釈の仕方、そして売買時の対応策まで、実際のローソク足チャートを活用しながら解説していきます。

窓開けを解説

株のチャートにおける「窓」とは、ローソク足とローソク足の間の、ぽっかり空いた空間を示します。

窓のことを「ギャップ」と呼ぶこともあります。

窓開け・窓埋めとは 引用元:Yahoo!ファイナンスより
チャート上で上方向に窓が開いても下方向に窓が開いても「窓開け」と呼びます。

【ヒゲは含める?】窓の定義

窓を開けたかどうかの判定基準は投資家によって2つに分かれます。

「1.実体で測る」か「2.ヒゲで測る」の2パターンです。
ヒゲは含める?窓の定義
①文字通り実体で測る場合はヒゲではなく実体=始値と終値の株価をもとに判定。

②ヒゲも含める場合は高値・安値で判定するパターンです。

元々「窓」というのは前述の通り「前日の終値と当日の始値の間にできる隙間」を指すため、窓の定義も①ローソク足の「実体」を基準とするのが適当です。

窓開けの意味と起きる要因

窓(ギャップ)には、株価が上昇するパターンと下落するパターンの2つがあり、それぞれについて発生する材料と事例を解説します。

パターン1:ギャップアップ(GU)

ギャップアップは窓を開けて株価が急騰することを指します。

ギャップアップは会社のポジティブな材料があった時に起こります。

ここで、スパークスグループ(8739)のギャップアップ事例を見てみましょう。
窓開け(ギャップアップ)スパークスグループ 引用元:スマートチャートプラスより
2019年3月15日、スパークスグループの株価は窓を開けて急騰し、ギャップアップしています。

前日3月14日の取引終了後に、「東証一部への上場市場変更承認に関するお知らせ」を発表し、これが買い材料となったことが要因です。

これはギャップアップの材料例で挙げたうちの「東証一部への鞍替え」に当てはまりますね。

この他にも

  • 業績の上方修正の発表
  • 大企業などとの資本提携発表
  • 月次売上が予想以上
  • 画期的な新技術の開発に成功
  • 新発売商品の大ヒット
  • TOBを仕掛けられる
  • 悪材料の出尽くし
  • etc…

がギャップアップの材料になります。

パターン2:ギャップダウン(GD)

一方ギャップダウンは窓を開けて株価が急落することです。

ギャップダウンは主に悪材料が要因で起こります。

例としてサンバイオ(4592)のローソク足チャートを見てみましょう。
窓開け(ギャップダウン)サンバイオ 引用元:スマートチャートプラスより
4日連続のストップ安を含む5つのギャップダウンを形成しています。

原因は2018年1月29日に公表された「アメリカでの新薬開発に関わる治験が成功しなかった」というリリースです。

長期にわたって赤字だったものの新薬の開発によって黒字化すると期待されていただけに失望売りが殺到。

約8分の1まで株価が暴落しました。
(⇒サンバイオの銘柄分析を見る。)

サンバイオの事例は、バイオ株に多い「治験がうまくいかなかった」という悪材料がギャップダウンの要因となります。

この他にも

  • 業績の下方修正の発表
  • 減配・株主優待の改悪
  • 好材料の出尽くし
  • 特損を計上
  • 月次売上の悪化
  • 不祥事の発覚
  • 来季の通期予想の悪化
  • etc…

などが原因でギャップダウンします。

このように窓は様々な材料が起因して上方にも下方にも開く可能性があるのです。

窓開けの解釈の仕方

チャート上に窓が開いていたら、何か大きな株価変動材料があったことが予測できます。

ただし、ただ窓開けをしたからと言って売買の判断が出来るわけではありません。

窓開けをした銘柄の売買判断は、窓開けの要因となった材料の分析と今後の株価の動きを予測した上で結論づけます。

窓開けが起きた時の対応策

一般的に「埋めない窓はない」と言われ、窓開けが起きたらその窓を埋めるように値動きすると考えられています。

ということは、窓開けの方向とは逆に値動きすると予測して買売取引をすると利益が得られる、と考えてしまいがちですがそんなに単純なものではありません。

「窓埋めされるタイミング」や「そもそも本当に窓埋めされるのか」は窓開けの材料の強さやチャートの状況によって判断することが適切です。

実際のチャートをもとに窓開けの材料と窓埋めのタイミングの関係性を確認してみましょう。

窓開け翌日(翌営業日)に窓埋めが起きた例

窓開けの翌日に窓埋めされた例(アンジェス)引用元:Yahoo!JAPANファイナンス「アンジェス」より

アンジェスはコロナウイルスの予防用DNAワクチンの共同開発が期待を生み、2日連続のストップ高で窓開けを見せましたが、週を開けた3/9には一転、急落して一時ストップ安の窓埋めという結果になりました。

3/6の株価が上値抵抗線に触れており、2/19のギャップダウン以前からのアンジェス株ホルダーによる売り注文が殺到したと予想されます。

窓開けから1週間後に窓埋めした事例

窓開けから1週間経って窓埋めした例(環境管理センター)引用元:Yahoo!JAPANファイナンス「環境管理センター」より
1週間後に窓埋めした環境管理センターの事例では、前月期の業績修正が発表されたことが窓開けの要因となっています。

特に営業利益は従来予想の1億円から1億7000万円に修正され、これを材料視した買い注文が殺到しました。

しかし翌日から値下げ相場が続き約1週間後には窓埋めが完了。

これは7/29の窓開けの株価が以前できた山の頂上に達しており、ここを天井と見た投資家の利益確定の売りや空売りが増えたことが原因と考えられます。

業績の大幅上方修正という好材料での窓開けでも1週間後には窓埋めされることを考えると、やはり「埋めない窓はない」のではないかと感じますが、1か月以上経過しても埋めないケースもあります。

窓開けから窓埋めせずに推移している事例

窓埋めせずに推移(サンバイオ)引用元:Yahoo!JAPANファイナンス「サンバイオ」より
ギャップダウン事例でもご紹介したサンバイオ株は、2019年1月の治験がうまくいかなかったことから、さらに同年12月13日に同薬の共同開発のライセンス契約を結んでいた大日本住友製薬との契約の解消と開発の中止を発表しました。

これにより、週明けの12月16日から2日連続でストップ安比例配分となり大きく窓を開けました。

その後も緩やかな下落トレンドが続き、すぐには窓を埋める気配はありません。

このように窓開けの理由もさることながら、窓埋めする・しないについてもまちまちで一概には判断できないため、個々の銘柄で分析が必要になります。

あなたの保有銘柄や狙っている銘柄の窓開けが

  • いつ埋めるものなのか
  • そもそも埋めるのかどうか

をより高い精度で予測するために、窓埋めについても詳しく知っておきましょう。

窓埋めを解説

窓埋めとは、窓開けで出来たローソク足とローソク足の間の溝を埋める株の値動きのことです。

【なぜ?】窓埋めが起きる原理

開いた窓は様々な理由から窓埋めします。

  • 窓開けの材料とは反対の影響を持つ材料が出てきた
  • チャートパターンを意識した窓埋め
  • 空売り・買い戻し
  • etc…

材料やチャートの流れにより理由は様々です。

【理由別】窓埋めの解釈と窓埋め後の動き

窓埋めが完了したことへの解釈はその要因によって異なります。

例として先に挙げた窓埋めが起こる3つの要因ごとにそれぞれの解釈とその後のチャートの動きを見てみましょう。

窓開けとは反対の材料が出た

スリーエフ(7544)の株価チャート引用元:株マップ.comクォンツチャート「スリーエフ」より
2017年4月12日、スリーエフ(7544)はローソンとの事業提携を発表し、大きく窓開けして株価が上昇しました。

しかし翌日の利益確定売りや空売り、業績予想発表を受けた失望売りが殺到。即窓埋めするという結果になりました。

材料で窓埋めする場合は、窓埋め材料の強さなどによってその後の値動きが変わってきます。

材料が会社の業績に与える影響が強ければ強いほど値動きも激しくなるため、この部分での分析が必要です。

チャートパターンを意識した窓埋め

パナソニック(6752)の株価チャート引用元:Yahoo!JAPANファイナンス「パナソニック」より
2/3の決算発表が好材料と見られ大きくギャップアップしたものの、テスラとの太陽電池共同生産の中止が発表されてから急落したパナソニック(6752)のチャート事例です。

様々な窓埋めの理由が考えられますが、1つの解釈として窓開け前に形成されていた上昇トレンドのトレンドラインを割ったことが挙げられます。

サポートライン(支持線)をブレイクしたあと続落していますよね。

また、この相場ではエリオット波動と呼ばれるチャートパターンも見受けられます。

このようにチャートパターンが理由で窓埋めするケースも多々あります。

一度チャートパターンによって値動きした銘柄では、その直後の相場でチャートパターンが強く意識されて値が動くことがあるのでパターンをいかに見つけられるかが将来的な株価の動きを予測するポイントになります。

空売りの買い戻しタイミング

カナレ電気(5819)の株価チャート引用元:株マップ.comクォンツチャート「カナレ電気」より
カナレ電気(5819)では、信用売り残高が急激に増加したあとに大量の買い戻しが起き、そのタイミングごとに相場が転換しています。

大量に買い戻しが起こることで買い勢力が強くなり、株価が上昇していく動きをします。これを踏み上げ相場と呼びます。

カナレ電気の例ではこの踏み上げ相場でいくつかの窓が埋められているのがわかります。

ただし、踏み上げ相場は長く続くものではなく、買い勢力が弱まればレンジ相場になるか売り勢力が強まって下落トレンドに転換することもあるため注意が必要です。

窓埋め完了後にやるべきこと

窓埋めが完了したことを確認したら何がその要因となっているのかを分析しましょう。

窓開けが起きるのは大きな株価変動要因があったからですが、その窓が埋められるのにも何かの理由があるはずです。

原因を正しく分析出来れば、窓埋め後の動きについても予測することが出来るでしょう。

会社による新情報の公表がないか、ローソクチャートなどを活用したテクニカル分析ではなにかしらのシグナルが出ていないかなど複数の側面から情報を収集しましょう。

確率90%超 「埋めない窓は無い」

一般的には開いた窓は埋まるとされていますが、本当に開いた窓は埋められるのか実際のチャートを分析してみました。
GMOクラウド(3788)のチャート、窓埋め検証引用元:Yahoo!ファイナンス「GMOクラウド」より
上図のGMOクラウド(3788)のチャートでは、1年間で細かい窓を含めて約80個の窓開けがありました。

この中で1年の間に窓埋めされていない窓はたったの4つだけ。窓埋め率約95%です。

全ての銘柄で同様の値動きをするわけではないため、一概には言えませんが窓埋めする確率が高いというのは事実です。

相場格言:窓埋めの法則

株の世界には開いた窓は高い確率で埋められるという意味の「窓埋めの法則」という言葉があるほどです。

非常にシンプルで分かりやすいチャートパターンのため、窓埋めを狙ってエントリーするのもひとつの手法です。

ただし、窓が開いているからと言ってすぐに窓埋めが起こるわけでも必ず窓埋めするわけでもないため、窓が開いた理由や材料、板の需給関係(買い気配数と売り気配数)を分析しましょう。

株の窓開け銘柄の探し方

窓開け銘柄を見つけるには、例えば株ドラゴンの「窓開け 上昇 銘柄」や「窓開け 下落 銘柄」のランキングをチェックしたうえでYahoo!ファイナンスのテクニカル分析用チャートで該当銘柄を見てみましょう。

窓埋めのようなチャートパターンや投資先銘柄選択時の数値指標について学びたい方は「まめ知識」のカテゴリーページを活用してください。

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