2021年、株式会社ランド(8918)の大株主に名前が確認できたことで数年ぶりの表舞台への登場に投資家界隈を沸かせたBNF氏(小手川隆氏)。
2022年春号の四季報では他の大株主の保有割合が増してしまったからか、もしくは持ち株を売却したのか、残念ながらランドの大株主欄からは名前が見られなくなっています。
BNF氏と言えば、株の伝説的トレーダー。
「ジェイコム株誤発注事件」では数十分の間に20億円以上の大儲け。ジェイコム男と呼ばれ、その後はメディアにも頻繁に取り上げられました。
一気に有名個人投資家となったBNF氏。実はただの強運の持ち主ではなく、ジェイコム株事件の際には既に新興上場企業の時価総額並みの資産を築いています。
164万円から数百、数千億とも言われる莫大な資産を築いたBNF氏の現在の姿や資産推移、経歴などBNF氏にまつわる全てを見ていきましょう。
歴史的な水準の円安が連日ニュースやSNSで取りざたされています。
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目次
BNF氏の現在【2022年】
今でも多くの人の関心を集めるBNF、ジェイコム男こと小手川隆氏。
2009年以降表舞台に姿を見せず、2019年には大株主名簿からも名前がなくなったことから「破産した」「株式投資は引退」とBNF氏の現在にまつわる噂が後を絶ちませんでした。
しかし2021年5月にとある企業の大株主として登場し再び株式投資業界を盛り上げてくれました。
ランドの大株主に登場
2019年に5銘柄の大株主から名前がなくなっていたBNF氏。
2021年に入り新たに1銘柄の大株主として名前を見つけることが出来ました。
引用元:株式会社ランド「第25回定時株主総会招集ご通知」より
※小手川隆=BNF氏の本名
その銘柄とはランド(8918)。東証一部上場で不動産や再生可能エネルギー関連投資事業を行っています。
2021年5月18日現在の株価は12円と超低位株。
引用元:SmartChartPLUS「ランド(8918)」より
BNF氏の保有株数が1000万株ということは1億円程を投じたことになります。
BNF氏が目をつけたこの会社。株価も安いしチャンスでは?と飛びつきそうですが、どうやらそんなに甘くない様子…。
引用元:SBI証券株アプリより
板が異常に分厚いですよね。
株価12円ということは買値から1円でも上昇すれば約8%の利益。この値上がりを狙って買いたい人、利益が出たから売りたい人の大行列が出来ている状態です。
この行列に並んで仮に株を買えたとしても、希望の価格で売り抜けるのは難しいです。
一筋縄ではいかなそうですね。
現在資産は2,000億円超?
BNF氏の現在の資産が2,000億円を超えているというウワサですが、本人からの発信はなく、事実確認がとれません。
ただ、これまでの資産推移を考えると資産2,000億円を超えていても不思議ではないのがBNF氏の凄さ。
個人投資家としてはBNF氏が最も資産を持っていると言われています。
どれくらい凄いかというと、つい最近44億円の損失を出して話題になった元ZOZOTOWNの前澤友作さんと同レベルの資産です。
44億の損失が出ても平気でいられる資産レベル。もはや、よくわかりませんね…。
前澤さんは事業で稼いだ資金が元手ですが、BNF氏は株式投資と不動産投資で増やした資産。これがBNF氏が投資の天才と言われる所以です。
ちなみに2,000億円もの資産があればForbesの世界長者番付に名前が出ているのでは?と思い確認したもののBNF氏(小手川隆)の名前は見つかりませんでした。
2021年世界長者番付では資産2,000億円で1,580位です。
破産したという噂の真実
2018年に流れた「BNF氏 破産」の噂はデタラメな偽情報です。
事実はBNF氏が所有していた物件の1つを売っただけの事。いい条件で売却できたから行ったもので、破産の事実は一切ありません。
「BNF氏が不動産を売却」
↓
「お金に困ったから売却したのでは?」
↓
「BNF氏が破産」
という勝手な憶測が広まり、破産したという噂となりました。
物件の売却で今度は不動産投資で注目されたBNF氏。株式投資から撤退したという話まで浮上します。
株式投資も引退していなかった
BNF氏の株式投資からの撤退は一時的なもの、もしくはそもそも撤退などしていなかったかもしれません。
2019年の1月~3月頃、BNF氏は大株主として5銘柄を保有。
ところが四季報の2019年夏号で、5銘柄とも小手川隆(BNF氏の本名)の名前が大株主から消えていたことから、株式投資から引退したのでは?との憶測が飛び交いました。
BNF氏 2019年の大量保有銘柄
- ユニチカ(3103)
- ジャストプランニング(4287)
- 昭和HD(5103)
- ファルテック(7215)
- オリエントコーポレーション(8585)
2021年現在、再びランド(8918)の大株主として小手川隆の名前を確認できています。
BNF氏は、過去にこんな言葉を残しています。
儲けそこなうのも損と同じくらいつらいので、株式投資をやめられません。どうせつらいなら、投資を続けた方がいい。僕にとって投資は金額の問題ではないんです
この言葉を見てBNF氏は2021年現在も株式投資を続けている。そう信じていた私は正しかったようです。
2020年末に片山晃氏と密会か
2019年に大株主から名前がなくなって以降、その後の動向が分からなくなっていたBNF氏。
2020年が終わりを迎えようとしていた2020年12月17日に、伝説とも言われる人物の影が薄っすらと見えてきました。
ハンドルネーム五月こと資産150億超え投資家、片山晃氏がTwitterで下記のように投稿。
引用元:Twitter@hakureifarmより
この投稿に対し、有名株式投資家で本を出していない人と言えばBNF氏だけではないかとの憶測から「BNFさんですか?」とのコメントが殺到。
確実な話ではありませんが、上記の投稿を見て多くの投資家から「BNF氏では?」と予想されている点からBNF氏の実力の高さが想像出来ます。
BNF氏の投資手法
ジェイコム男ことBNF氏は相場の状況によって大きく2種類の投資手法を使い分けていました。
- 下落相場では逆張りのスイングトレード
- 上昇相場では順張りのスイングトレード
手法は驚くほどシンプルです。しかしシンプルながら理に適った手法で現物取引のみで驚異の資産推移を実現しています。
BNF氏の資産推移
BNF氏はジェイコム男と呼ばれる通り、ジェイコム株で20億円稼いだというエピソードが有名です。
しかし実はそれ以前から築いていた資産や株の投資スキルがあったからこそジェイコム株で儲けることが出来ています。
ここではBNF氏の投資の歴史と資産推移をご紹介していきます。
①164万円から株をスタート
②ジェイコム株で16分20億円の利益
③ジェイコム株大量誤発注事件とは
④リーマンショックで7億円の損失経験も
⑤2008年から不動産投資をスタート
⑥孫正義からの資産運用の依頼を断る
164万円から株をスタート
BNF氏が株式投資を始めたのは2000年の21歳の時。
郵便局でのバイトやお年玉で貯めた164万円を元手に株の世界に飛び込みます。
実はBNF氏は私立大学の法学部に入学していますが卒業まであと2単位のところで中退。専業投資家となり、毎日パソコンの前でトレードを行う生活を送っていました。
当時はネット証券が始まったばかりでネットトレードのノウハウもなにもありません。
毎日チャートと向き合い、BNF氏なりの分析を重ねてなんと2か月で280万円まで資産を増やします。
その後天才と呼ばれるべき逸材であるBNF氏は下記のように資産を拡大。
- 2000年10月:164万円
- 2000年末:280万円
- 2001年:6100万円
- 2002年:1億円
- 2003年:2億7000万円
- 2004年:10億円
- 2005年:80億円
- 2006年:150億円
- 2007年:165億円
- 2008年:200億円、不動産投資を開始
まず、株を始めて1年で164万円から6100万円まで増やすその才能が凄まじいですよね。
そして一躍世間に名をとどろかせる転機となったのが2005年のジェイコム株で得た20億円の利益です。
ジェイコム株で16分20億円の利益
おそらく当時テレビでジェイコム男ことBNF氏の特集を見ていた人は、「株ってこんなに儲かるのか」と思っていたことでしょう。
しかし株式投資を既にやっている人から見れば、20億円の利益を出せるということはそれだけの資金があったということになります。
事実、BNF氏は2005年当時80億円の資産を持っており、その中の34億円でジェイコム株を購入し、20億円の利益を得る結果になったのです。
ジェイコム株で利益をあげたこと自体もさることながら、ジェイコム株に34億円も投じられる資金力とその資金を築くことができた投資の能力は凄まじいですよね。
BNF氏のような一握りの天才投資家はレバレッジを使わずにすべて現物取引でここまでのスピードで莫大な資産を築くことができます。
今となってはスマホだけで短期の売買ができるようになりましたし、海外FXのように高いレバレッジと追証なしのゼロカットシステムでリスクを抑えて大きなリターンを狙えるようにもなりました。
資産を増やす環境としてはBNF氏が活躍した2000年代当時よりも現在の方が圧倒的に有利なはずです。
ジェイコム株大量誤発注事件とは
「ジェイコム株大量誤発注事件」とは、みずほ証券のいち男性社員による誤った売り注文が原因で市場が大混乱に陥った事件です。
当時、新規上場するジェイコムの担当だったみずほ証券社員は1株61万円で売り注文を出すところを、誤って1円で61万株の売り注文を出してしまいました。
この結果、一時株価は57万2千円となりストップ安に陥ります。
この時にBNF氏は乱高下する株価の中で冷静に判断し、株価が割安と見て34億円で買い。
みずほ銀行は誤発注に気付き慌てて61万株を買い戻して混乱を収拾しようとします。
その結果今度は株価が急騰しストップ高に。
BNF氏はここで一部売り抜け、最終的に20億円の利益を得ることになりました。
リーマンショックで7億円の損失経験も
そんな天才投資家BNF氏にも失敗はあります。
2008年のリーマンショックの時、リーマンブラザーズに救済の手が差し伸べられると踏んだBNF氏は約7億円を投じて逆張りをしていました。
しかし、結果として救済措置はなく、7億円の株券は紙切れと化したのです。
その時BNF氏はあまりの悔しさからモニターを2枚叩き割ったと言います。
2008年から不動産投資をスタート
BNF氏は2008年から不動産投資にも手を伸ばします。
分かっている情報だけでも4つの不動産に投資をしていますが、BNF氏は共通してすべてキャッシュ一括で購入を済ませているそうです。
- 2008年:「チョムチョム秋葉原」を90億円で購入
- 2011年:「AKIBAカルチャーズZONE」を170億円で購入
- 2013年:渋谷センター街の一角にビルを建設
- 2018年:ススキノの一角にビルを建設(未着工)
- 2018年:「チョムチョム秋葉原」を推定120億円で売却
(出典:チョムチョム秋葉原「Gallery」)
住所:東京都千代田区神田佐久間町1-13
(出典:AKIBAカルチャーズZONE)
住所:〒101-0021
東京都千代田区外神田1丁目7-6
(出典:ザイ・オンライン)
(出典:空手ヲタと人間は共存できる「【ジェイコム男】ススキノの狭い空き地の看板に名前が‼︎その狙いとは⁉︎」)
実はこのビルを建てる土地自体は2002年ころに8千万円ほどで購入しているようです。
この土地だけでも現在の地価は1億4千万円ほどと見られ、既に6千万円の儲けがあります。
最初に購入した不動産物件「チョムチョム秋葉原」を2018年に売却しました。
推定にはなりますが、売却金額は120億円ほどではないかとみられています。
この間、家賃収入として年間5千万円ほどの収入があったと見られ、年間6億円、10年間で60億円の家賃収入があったと予想されます。
家賃収入60億円と売却益30億円で合計90億円の利益です。
90億円で購入した不動産で90億円の利益なので100%のリターンですね。
株だけでなく不動産でも才能を存分に発揮しています。
不動産投資を始めた理由
不動産投資をする理由としてBNF氏は2点あげています。
- リスク分散
- 持っている資金を投じると株式市場への影響が大きすぎる
投資商品を複数持つことはリスクを避けるためには大切ですよね。
わたしたちも投資をする際には分散型の投資をしてリスクを抑えます。
一方2つ目の理由「市場への影響が大きすぎる」はBNF氏レベルの投資家にしか分からないものです。
確かに一気に資金が個別の銘柄に入ってしまうと混乱を招きかねません。
BNF氏のような凄腕の個人投資家に憧れはありますが、彼らにしか分からない悩みがあるのも事実ですね。
孫正義からの資産運用の依頼を断る
実はBNF氏はかつて、ソフトバンクグループの会長孫正義氏から資産運用を頼まれたことがあるそうです。
しかし、「他人のお金は動かせない」という理由で断ったと言います。
日本を代表する投資家の孫正義氏からも認められた間違いない投資の腕だというこということが分かります。
BNF氏と有名億越え投資家の資産推移を比較
BNF氏の他にも有名な投資家は何人もいます。
その筆頭に立つのはBNF氏ですが、他にも100億円以上の資産を株などのトレードで築いた方々からも多くを学ぶことができます。
トレード手法や元手の金額も人それぞれ。
自分の境遇と似ている有名投資家の方や理想とする方から学び、億越え投資家を目指してみてはいかがでしょうか。
億越え投資家 | 億越えまでの 年数 |
元手資金 | 現在推定資産 | トレード スタイル |
---|---|---|---|---|
BNF氏 | 2年 | 164万円 | 2,000億円超 | スイング トレード |
五味大輔氏 | 推定5~10年 | 100万円 | 250億円 | 中小型株への 長期集中投資 |
Cis氏 | 4年 | 1,000万円 (1年目で100万円まで減らす) |
230億円 | 順張り スイングトレード |
片山晃氏 | 5年 | 65万円 | 150億円 | 小型成長株への 集中投資 |
テスタ氏 | 6年 | 800万円 | 30億円超 | スキャルピング |
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天才投資家BNF氏の名言集
- 暴落した日本株を見て興奮しました。各銘柄がどれも安く買える。嬉しかったですよ。11月4日に大統領選を控えていたので、ある程度戻すだろうとは思っていましたが……
- 昔から理性ではヤバイとわかっていても、チャンスと思うと無意識に株を買っている。今まではそれがたまたま良い方向に作用したけど、資金が膨らんでそうもいかなくなってきた。だから、一部を簡単には売買できないものに、替えてしまいたかったんです
- 部屋に閉じこもって株やっているだけで、世間のことは全然分かっていません。人生経験が何百倍も豊富な人たちにアドバイスするなんて、おこがましいですよ。金があるというだけで、自分にそんな価値はありません
- 可能性が目の前にあるのに無視するのは損するのと同じ。未練が残るのがイヤだから、惰性で延々と続けているだけなんです
- 厳しい相場では、一番難しいけど、一番大切なのが「売り時」。これが分からないから、傷口を広げてしまう
- 現金は普段見ないようにしているんです。時には数千万円単位で損失を出すこともあるので、いつも現金を見ていると“あんなに損をしたのか”と精神的なダメージが大きくなるからです
(引用:まるちょん名言「BNF」)
BNF氏の情報発信媒体
BNF氏に関する情報が見られる媒体はいくつかありますが、どれも本人が更新しているものではありません。
ただ、メディアを賑わせた当時のBNF氏本人の姿や発言などがネットで振り返れるのはいい時代ですね。
現在でも投資に活かせる考え方がいくつもあるのでSNSや掲示板などを参考にしてみてください。
BNF氏の2ch書き込み記録
BNF氏はかつて2ch(現5ちゃんねる)という匿名掲示板で日々のトレード成績報告をしていた時期がありました。
そしてこのスレッドを立てたのは現役で活躍している天才トレーダーのcis氏です。
BNF氏本人はツイッターアカウントなし
BNF氏は趣味が株以外にないと言っているとおり、Twitterアカウントもありません。
BNF氏の考え方を学ぼうとするなら、BNF氏の過去の発言をまとめた非公式のツイッターアカウントがあるので参考にしてみてもいいかもしれません。
BNF氏は本の出版もなし
BNF氏は本の出版もしていません。
お金に興味がなく、名声なども求めない性格ですから、本を出版するメリットはないですよね。
出演したテレビ番組の映像はYouTubeに
過去に出演しているテレビ番組の映像はYouTubeに複数投稿されています。
BNF氏がパソコンに向かい、トレードする姿などが見られる貴重な映像です。
興味があれば検索してみてください。
ちなみに、FXの世界には数か月で10万円を6億円にした伝説的トレーダーもいます。
相場の世界に名を残す投資家やトレーダーの方々の経歴や手法などは資産拡大のためのヒントになりますし、夢を与えてくれます。
興味があればご覧ください。
>実はこのビルを建てる土地自体は2002年ころに8千万円ほどで購入しているようです。
さすがにそれはない
ジェイコム前に8000万土地に出すわけない
匿名さん 2023.03.16