モメンタム投資とは相場の勢いに乗った順張りの手法です。
上昇トレンドなら買い、下落トレンドなら売り。
株価の向かう方向に反さず、そのままの値動きを続けていくものとして売買します。
マーケットの魔術師とも呼ばれる米国投資家、ウィリアム・オニールが提唱したモメンタム投資法。
そのやり方や銘柄の見つけ方、注意すべき売り時などをマスターして「シンプルだけど勝てる」投資が出来るようになりましょう。
目次
モメンタム投資とは
モメンタム投資とは、チャートの「勢い(=momentum)」に乗り利益を得る順張りの投資手法です。
ウィリアム・オニールの著書「オニールの成長株発掘法」で提唱され、今でも多くのモメンタム投資家が存在しています。
そんなモメンタム投資を実践するには「トレンド」を見つけることが重要です。
トレンドラインの引き方
トレンドはチャート上に「トレンドライン」を引くことで見つけやすくなります。
上昇相場では底値と底値を、下落相場では高値と高値を結びます。
この時、1本の線で結べる点の数が多いほどトレンドとしての信頼度は高くなります。
2つの点だけではどんなチャートでも線が引けてしまいますよね。
ところが3つ以上の底値(高値)が1本の線で結べればトレンドとして他の投資家にも認識されるため、株の値動きもこのトレンドを意識して動きやすいです。
トレンドとサポートラインの関係性
このように線でつないだ底値のラインは「サポートライン(下値抵抗線)」と呼ばれます。
引用元:Yahoo!ファイナンス「ソフトバンクグループ(9984)」より
トレンドの中で値下がりを始めても、サポートラインにあたる株価付近で再度上昇を始める傾向にあります。
しかし、トレンドの中で形成されているサポートラインを株価が下回った場合、トレンドは解消され大きく値下がりを続ける可能性が高くなります。
引用元:Yahoo!ファイナンス「ソフトバンクグループ(9984)」より
これをトレンドブレイクと呼びます。
モメンタム投資のやり方
モメンタム投資を行う銘柄は、チャート上で3つの底値(高値)が1本の線で結べたものに目をつけます。
特に3つ目の点となるローソク足が前日に出来たものが理想です。
引用元:Yahoo!ファイナンス「任天堂(7974)」より
買うタイミングは3つ目の反発地点に到達し、サポートラインを割ることなく陽線で上昇に転じた時。
サポートラインにタッチする前に早まって買ってしまうと、その後下落を続けてトレンドブレイクするリスクがあるため、注意が必要です。
株は忍耐。ここで待てるか待てないかが脱初心者の1つのポイントです。
モメンタム投資で買った株の売り時
モメンタム投資の買い時を見極めるのは難しくないですが、売り時には注意が必要です。
というのは、上記で説明したサポートラインを下回った場合の立ち回りが難しいからです。
投資に慣れていないと、とにかく利益を大きくしようとしてしまいがち。
少しでも購入時の株価より値下がりしてしまうと、また上がってくるまで待とうとしてしまいます。
しかし、トレンドの中でサポートラインを下回るというのは余程の材料がないと起こらないことがほとんどです。
精神的な焦りから保有銘柄を手放せないという人は、あらかじめ損切りのラインを定めて置き、マイナス何%になったら損切りするという数値をもとに機械的に処理しましょう。
※あらかじめ損切り金額を決めておくなら逆指値注文を活用します。
モメンタム投資で狙える銘柄の見つけ方
モメンタム投資を実践するには、中長期的に値上がりを続けている銘柄を見つけます。
方法は、株探というサイトの「移動平均線上昇トレンド銘柄」を参考に、上昇中の銘柄を確認し、実際にチャートを見てみてトレンドラインを引きます。
より多くの底値でサポートラインが結べればより信頼度の高いトレンドということになります。
目安としては3つ以上の底値が結べるのが理想です。
または、SBIが提供しているチャート形状銘柄検索で上向きのチャート形状をしている銘柄を見てみるのもありです。
モメンタム投資を実例で検証
実際にトレンドラインを形成している銘柄を見てみましょう。
株探で見つけた日本リーテック(1938)のチャートです。
トレンドラインが2本形成されており、1本目のトレンドラインでは、その後「窓開け」が起きるほどの値上がりを見せています。
2本目のトレンドラインは現在進行形で形成中で今後の値動きに期待ができます。
モメンタム投資を活用して勝てるトレンドに乗る
モメンタム投資はシンプルながら侮れない投資の手法です。
有名な投資家の中にも、「モメンタム投資家」と呼ばれる人が何人もいます。
まずはこういった分かりやすい投資手法を活用して、勝てる投資を経験していきましょう。
相場の勢いに乗って上昇銘柄を見極めるチャートパターンではカップウィズハンドルも人気です。
一目で新高値を目指す銘柄が見抜けるため、テクニカル分析が楽しくなります。
※利用規約を厳守の上、ご投稿ください。