インサイダー取引は「確実にバレる?」※事例付

どこからインサイダー?範囲・罰則をわかりやすく解説

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「インサイダー取引は、誰にも言わなければバレないはず。」

こんな風に考えているとしたらとても危険。

インサイダー取引は、”ほぼ確実にバレる”のが現実です。

インサイダーを甘く見た結果、勤務先に調査が入って会社を解雇なんて事は避けたいですよね。

  • どういう行為がインサイダー取引?
  • 会社関係者の範囲ってどこまで?
  • インサイダー取引は少額だとバレない?

これらの質問に答えられなかった方は、うっかり抵触する危険があるので、インサイダーについて知っておきましょう。

実際にあった過去の事例も用いながら、インサイダー取引をわかりやすく解説していきます。

インサイダー取引とは

インサイダー取引とは、簡単に言うと「公表前の情報を知ったうえで、該当会社の株式等の売買を行うこと」です。


「インサイダー取引とは、上場会社の関係者等が、その職務や地位により知り得た、投資者の投資判断に重大な影響を与える未公表の会社情報を利用して、自社株等を売買することで、自己の利益を図ろうとするもの…(中略)…金融商品取引法で禁止されており、違反者には証券取引等監視委員会による刑事告発や課徴金納付命令の勧告が行われます」
引用元:日本取引所グループ「インサイダー取引」より

市場の取引は公正性に重きが置かれています。

公平性を欠いたインサイダー取引は例え結果として損をしようとも、金融商品取引法で厳格に規制されています。

自分が情報を知っているかどうかなんて言わなければばれないだろうと高を括っている方は注意が必要です。

なぜなら、「インサイダー取引は確実にバレる」からです。

インサイダー取引は確実にバレる


インサイダー取引がバレて逮捕される事例は後を絶ちません。

バレないと思って軽い気持ちで始めた取引も100%バレると思ってください。
 

インサイダー取引はなぜバレるのか

  1. 当局による監視
  2. 内部告発
当局による監視

インサイダー取引は、証券取引等監視委員会という機関が常に監視しています。

株価を大きく動かすような重要情報の公表が企業からされる前に該当企業の株を売買した人は監視対象になります。

同じことを繰り返せばすぐに捜査対象になりますし、重要情報公表あとの一度の取引で多額の利益を得た場合にも捜査対象になるでしょう。

証券取引データは全て当局が閲覧できる状態になっているため売買履歴は隠すことができません。

内部告発

当局によって捜査が入る以外にもインサイダー取引がバレる可能性はあり、それが内部告発です。

関係者からのリークによってあなたの悪事が公になるパターンですね。

実際に関係者からの告発で事件が発覚した有名な事件はいくつもあり、仲間内でやればバレないなどという甘い考えは捨てた方が身のためです。

インサイダー取引は法を犯すことで少額の利益を掴むことはできるかもしれませんが、そのリスクに見合うメリットは得られません。

有名なインサイダー取引の事件事例


ここで、インサイダー取引が発覚してニュースを騒がせた有名な事件の事例を2つご紹介します。

  1. 村上ファンド事件
  2. NHK職員によるインサイダー取引

村上ファンド事件

1つ目は村上ファンド代表の村上世彰氏がニッポン放送の株でインサイダー取引を実施したとして逮捕された事件です。

村上氏はライブドアがニッポン放送の発行済み株式数のうち5%を買い付ける決定をしたことを事前に知った上で、自身もニッポン放送の株計193万3100株を売買したという疑いがかけられました。

この結果、最終的に村上氏には懲役2年、執行猶予3年、罰金300万円、追徴金約11億4900万を課される判決が下されています。

NHK職員によるインサイダー取引

2つ目はNHK職員全3名が株式会社ゼンショーホールディングスとカッパ・クリエイト株式会社の資本業務提携について発表するニュース原稿を事前に読んだ上で、両者の提携公表と同時刻のNHKニュースで放送する以前にカッパ・クリエイト株の購入をしていたという事件です。

インサイダー取引がバレたきっかけは、3名の取引が当日の株式市場での取引の3割をも占めており、証券取引等監視委員会の査察が入ったことから。

職員によると1回の取引で約40万円ほどの利益があった供述しています。

40万円の利益に目がくらんで不正を働いた結果、3名の職員は全員懲戒免職となっています。

このようにインサイダー取引というのは自社株式の売買だけに限りません。

また、インサイダー取引というのはたった1度の取引だけでもバレるということがお分かりいただけたかと思います。

インサイダー取引の対象者


では、インサイダー取引の対象者になるのはどんな人なんでしょうか。

このままでは返って、悪気なく株の売買をしていてもインサイダー取引にならないか不安で気楽に株式投資が出来ませんよね。

インサイダー取引は「インサイダー(内部者)」とみなされる人の行う株式等の売買です。

インサイダーには

  1. 会社関係者
  2. 退職後1年以内の会社関係者
  3. 取引先
  4. 家族や友人など

が当てはまります。

下記でそれぞれ解説します。
 

会社関係者

言わずもがな、企業の会社関係者はインサイダーです。

これは役職や業務形態によらずその会社に従事している人すべて。

つまり、幹部、役員、社員に加え、パートやアルバイトの人も含みます。
 

退職後1年以内

また、その企業から退職した後も1年以内は会社の関係者として同様の扱いになります。

既に退職したからと言って、在職時に知りえた情報や在職の同僚などから得た情報を基に株式取引を行うことはインサイダー取引とみなされます。
 

取引先

自社の株式に限らず取引先などの重要事実を知った上で、その情報の公表前に株式取引を行うことはインサイダー取引です。

反対に自社の重要事実を取引先に伝えて株を購入させる行為も禁止されています。

※「重要事実」とは何か?については次章「インサイダー取引の基準はどこからか」にて解説します。
 

家族や友人など

また、あなた自身が取引を行わなければいいという訳ではありません。

重要事実の公表前に友人や家族名義の口座で株の売買をさせることはインサイダー取引にあたり、このような形で逮捕されるケースが多くあります。

インサイダー取引の基準「重要事実」


インサイダー取引の規制対象者が分かったところで、では対象者はどんな基準をもとに株式等の取引を行えばよいのでしょうか。

その基準を知るには「重要事実」というキーワードを抑えておきましょう。
 

重要事実とは

重要事実とは、簡単に言うと「投資の判断に大きな影響を与えるであろう会社の情報」です。

下記で具体的な内容を解説します。
 

重要事実の対象となる情報

重要事実は上場会社とその子会社に関する以下4つの情報に関してを対象とします。

  • 決定事実
  • 発生事実
  • 決算情報
  • バスケット条項
決定事実

決定事実は、会社の経営に関して決定された情報や反対に公表済みの決定事項が中止となる情報のことです。

具体的には、「自己株式の取得や合併、会社分割、事業譲渡、上場廃止、破産の申立て」などです。

会社自身で決定した事項のことを指します。

発生事実

発生事実は、会社の判断によらず外的な要因で発生した事項に関する情報のことです。

具体的には「災害や業務上で発生した損害、裁判の実施・判決」などが当てはまります。

会社自身の判断によらず発生してしまった事項で株価に影響するような内容の情報を指します。

決算情報

重要事実となる決算情報は、会社の業績予想に関する大幅な上方・下方修正についての情報です。

決算情報は特に取引判断に直接的な影響を与えるため、これを事前に知って発表前に取引を行うことはれっきとしたインサイダー取引となります。

バスケット条項

バスケット条項とは、上記3区分の重要事実に該当しなくても<投資者の投資判断に影響を与えると見なされる情報はすべて重要事実です。 それらの取りこぼしがないように儲けられているのがバスケット条項です。 これらの重要事実に関する情報を知った上で「公表」前に株式等の取引を行うとインサイダー取引となりますが、では「公表」の基準はどうなっているのでしょうか。 次章で詳しく解説します。  

重要事実「公表」の基準

重要事実が公表されたとみなされるには3パターンあります。

  1. 特定の報道機関2つ以上にて情報が公開されてから12時間が経過する
  2. 上場する取引所等に重要事実を通知し、取引所において特定の電磁的方法で公表される
  3. 重要事実が記載された有価証券報告書等が公表されること

これらの公表の基準を満たす前に重要事実を知りながら株式等の取引を行うとインサイダー取引と見なされます。

また、企業によっては会社ルールとして独自の売買規定を設けている場合があります。

無意識のうちにインサイダー取引の規制に違反する可能性を排除するものですので、会社ルールがあればそれを順守するようにしましょう。
 

インサイダー取引の罰則

もしもインサイダー取引を行ってしまった場合、金融商品取引法に基づき以下の罰則が科せられます。インサイダー取引を行ってしまった場合、金融商品取引法に基づき以下の罰則が科せられます。


5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金(または併科)
(金商法197条の2 13号)
上記の行為により得た財産は没収
(金商法198条の2)
引用元:金融庁「インサイダー取引規制の概要」より

さらにいま務めている会社から懲戒免職となる可能性が高く、社会的な信用も失うことになります。

一度の出来心やうっかりであなたのこの先の人生を棒に振るようなことのないように注意しましょう。

インサイダー取引には適用除外あり


ただし、下記のように株式等の獲得方法や手放し方によってはインサイダー取引に適用されない場合もあります。

  • 持株会
  • 株式累積投資制度
  • ストックオプション
  • 無償の譲渡・相続
  • 市場外取引の一部

持株会

会社によっては持株会があり、自社株を定期購入できる制度があります。

公表前の重要事実を知っていても、持株会で毎月拠出している金額で株式を取得することはインサイダー取引の適用除外となり、罪に問われません。
※1回あたり100万円未満の拠出に限る

しかし、重要事項の公表前にその情報を知っていたとして、持株会での拠出金額を増加させることはインサイダー取引にあたります。

株式累積投資制度

累積投資制度は、持株会同様に計画性を持って定期的に行われる買い付けのため適用除外です。

ただし、売却時にはインサイダー取引の規制が適用されます。

ストックオプション

ストックオプションを行使して株式を取得することはインサイダー取引の適用除外となります。

ただし、重要事項を知った上でストックオプションで取得した株式を売却することはインサイダー取引になります。

無償の譲渡・相続

「無償の」譲渡や相続は売買に当たらないため、インサイダー取引の適用除外にあたります。

ただし、有償の場合は売買と見なされるためインサイダー取引となります。

市場外取引の一部

市場外でも有償での取引、つまり売買が行われた場合はインサイダー取引の対象となりますが一部例外となる場合があります。

それは、「同一の未公表重要事実を売買の当事者双方が認識していた場合」です。

インサイダー取引の規制は公平な取引を推進するためにありますが、取引者双方が未公表の重要事実を知っていればある種の公平性が担保される可能性があるということです。

インサイダー取引は人生転落の入り口


さて、この記事ではインサイダー取引についてを解説してきました。

他の人より早く情報を知って安いうちに購入し、値上がりしたら売り抜ける。

そんなうまい話があればいいですが、ほとんどの場合それはすなわちインサイダー取引を行うということになります。

インサイダー取引をすれば必ずバレるということは説明の通りです。

インサイダー取引に対する厳格な罰則についても解説しました。

高いリスクの先に待っているのは人生の転落。

安定した勤務先や社会的信用を失わないようにインサイダー取引は絶対にやめましょう。

また、知らず知らずのうちにインサイダー取引を行っていたというケースもあります。

そうならないように、人づての情報を基に投資を行わず、ニュースやWebメディア、公表された正確な情報をもとに投資判断を行うようにしましょう。

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