複利運用とは、長期的に投資で資産を増やしていきたい人にマッチした運用スタイルです。
その点で株式投資との相性がいい運用方法だと言えます。
逆を返せば短い期間で何倍にも資産を増やしたいという人に株の投資はおすすめできません。
この記事では、複利とは何か、単利との違いや計算方法について解説します。
目次
複利とは
複利とは、一定期間に元本から生まれた金利を元本にプラスしてまた新たな金利を生み出すことを言います。
例えば100万円を元本として年利5%で運用した場合、1年後には100万円から5万円の利子がうまれますよね。
この利子を元本に加え105万円を元本として運用した場合、1年後には110万2,500円となります。
投資の考え方としては一般的で、例えば年利何%を継続すれば何年後には元手がいくらになっているかというような計算の仕方をします。
複利と単利
複利の対になる言葉として「単利」があります。
複利運用は生まれた利子を元本に加えて運用する方法ですが、単利運用の場合は運用するのは最初の元本のみで生まれた利子は運用に回さない方法です。
当然ながら長い期間でみると複利運用と単利運用には大きな資産額の差が生まれることになります。
複利運用には株の長期投資がおすすめ
複利運用では、年利の積み重ねで雪だるま式に資産を増やしていくことが可能です。
株式投資においても年利何%、月利何%という決まった利率を目指して運用することが一般的で、短期的に大きく儲けるという考え方はあまりマッチしません。
元手の金額と将来の目標金額、そしてそれに見合った目標年利を定めておくことが冷静な株式投資のサポートにもなります。
例えば、株取引の初心者が100万円の元手を1か月で10倍の1,000万円にする目標設定はあまりに無謀です。
高いリターンを求めるなら高いリスクを冒さなければなりません。
世界一の投資家と呼ばれるウォーレン・バフェットでさえ、年利の平均は約20%程度で、100万円が元本なら翌年に120万円です。
初心者の目標年利としては5%~9%が適当な数字と言われています。
「100万円の元本なら1年で105万円にしかならないのか」と思うかもしれませんが、仮に平均して年利5%の複利運用が出来れば、30年で100万円を約432万円にまで膨らませることが可能です。
9%の年利だとすると約1,327万円となります。
毎月1万円でも元本に追加していくとしたらさらに形成できる資産は膨れ上がります。
このように一定の目標年利を設定しておくことで損切りや利確のタイミングの目安ができ、冷静な投資判断が出来るようになります。
複利計算の仕方とシミュレーション
複利計算の仕方としては、複利運用の計算専用のサイトを利用することで必要項目を入力すれば自動的に計算してくれます。
複利計算にエクセルや電卓は不要
例えば、CASIOが提供しているkeisanというサイトでは、
- 利率
- 元金
- 年数
- 複利周期
を入力することで、その年数が経過するまでに複利運用でいくらまで資産が増えていくのかを瞬時に計算することが出来ます。
例えば、100万円の元金を5%の利率で30年間複利運用したら約432万円まで資産が増えるというのはこのように表示されます。
複利運用で資産は大きく増える
株の投資は長期的な目線をもって臨みましょう。
一発の大穴狙いはハイリターンかもしれませんが、ハイリスクであることは間違いありません。
元本をもとに目標金額と達成までの年数を定め、それに必要な現実的な目標年利を設定したうえで利確や損切りの基準として活用しましょう。
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