仕事中や寝ている間など、自分がチャートを見られない間にも絶好のトレードチャンスを逃さず利益を稼いでくれる自動売買(EA)。
勝率の高い自動売買EAを使うなら海外FX業者のレバレッジが高い業者ほど効率よく利益を狙えますね。
ただ、FX自動売買の損益にはレバレッジ以外にもさまざまな条件が影響します。
稼働させるEAそのものの能力やEAを稼働させる口座のスプレッド、約定力、ボーナス、ストップレベルなど……。
そこでおすすめの海外FX向けEA配付サイトや優秀な自動売買ソフトの選び方、自動売買におすすめの取引口座など海外FXの自動売買に関するすべてをここにまとめました。
目次
FXの自動売買(EA)とは
FXの自動売買は自動で売買取引をしてくれるプログラムで、海外FXではEA(Expert Adviser=エキスパート・アドバイザー)と呼ばれます。
トレーダー自身が相場やチャートを分析し売買注文を出す「裁量トレード」とは異なり、EAはあらかじめ設定された条件に基づいて自動で売買注文を出します。
EAは取引プラットフォーム上で稼働するプログラムなので、MT4やMT5に導入する作業が必要です。EAはインターネット上の提供サイトにてダウンロードができるので、簡単に入手できます。
EAを動かすために必要な環境
EAを稼働させるには以下のものを揃え、環境を整える必要があります。
・MT4またはMT5(EAを動かすための取引プラットフォーム)
・EA
・パソコン
・VPS(Virtual Private Server、仮想専用サーバーサービス)
EAトレードをするには、24時間365日EAを稼働させることが必要です。
一般的にはパソコンを常時起動させてMT4を動かし続ける方法が考えられますが、パソコン自体の消耗が懸念されます。
そこで利用したいのがVPSです。VPSはサーバー上に仮想のデスクトップを作り、その中でMT4を稼働することができます。
つまり実際にパソコンを起動しなくても、サーバー上でMT4を動かし続けることができるため、パソコンの消耗を抑えることが可能です。
また安定した通信環境が確保でき、停電時でもMT4やEAの稼働を継続することができるので、EAトレードではVPSは欠かせないアイテムになります。
VPSの利用には専用業者とのレンタル契約が必要です。海外FX業者の中には、条件次第で無料VPSを提供しているので確認してみましょう。
無料EAと有料EAの違い
EAには無料EAと有料EAがあり、それぞれ以下のような違いがあります。
【無料EA】
海外FX業者がサービスの一環として提供しているものや、アフィリエイト報酬等の広告費を目的に提供しているものがあります。海外FX業者が提供する場合は、自社口座のユーザー限定等の条件が設けられていることもあります。
【有料EA】
有料EAはEAの販売利益を目的として提供されているため、無料EAと比べ利用口座の縛りや購入条件等の制約が設けられていないものがほとんどです。また無料EAより優秀なEAが多いと言われています。
上記のようにそれぞれ収益源や入手条件、傾向等で異なる点があります。
しかしながら有料・無料でEAの優劣が決まるわけではありません。
どんなに高額で優秀なEAを選んでも、相場に合った設定でなければトレードで勝つことはできません。
トレーダー自身が試行錯誤し、勝てるEAに改良していくことが最も大切です。
初心者は無料EAで経験を重理解を深めてから、有料EAに挑戦すると良いでしょう。
自動売買ソフトの種類
FXの自動売買ソフト(EA)にはさまざまな種類があります。
種類によってトレードスタイルが代わり、相場によってどのタイプにEAが強いか変わることもあるのである程度把握しておきましょう。
- トレンドフォロー(順張り)
- 逆張り
- ブレイクアウト
- 朝スキャ
- ナンピン
- リピート系(トラリピ)
- 仲値・ゴトー日
- アノマリー
それぞれ簡単に解説します。
トレンドフォロー(順張り)
トレンドフォロータイプのEAは、上昇トレンドが発生したときに順張りでエントリーします。
相場の上昇時には買い注文を出し、下落時には売り注文を出します。
EAの種類の中ではトレンドフォロータイプが最も多く、小さい利益をコツコツと積み重ねていくトレードスタイルのEAが主流です。
逆張り
逆張りタイプのEAは相場の底値で買い注文を出す、または相場の天井で売り注文を出します。
逆張りは底や天井を狙う取引のため、1回あたりの利益が大きくなります。
ただし、予想と異なる方向にチャートが動く「だまし」に遭いやすいので注意が必要です。
底値でだましに遭いさらに下落したときにナンピン買いをするEAはハイリスクハイリターンなので、使用する場合はリスク管理を徹底する必要があります。
ブレイクアウト
ブレイクアウトタイプのEAはチャートが支持線や抵抗線を突破し、一気に上方向に抜けるタイミングでエントリーします。
ブレイクアウトしたチャートは、上値が軽く下落リスクが低いため損小利大のトレードが可能です。
トレーリングストップ※で利益を伸ばし続けるEAもありますが、だましが発生するケースも多くマイナス決済で終わることもあります。
※トレーリングストップ
逆指値注文を一定幅ずつ有利な方向に自動でスライドする機能です。
朝スキャ
朝スキャは朝スキャルピング、つまり日本の早朝時間帯に逆張りでエントリーしスキャルピングトレードをするタイプのEAを指します。
朝スキャはMT4時間0時台(朝6時頃)にエントリーするものが主流ですが、1時台(朝7時頃)の朝スキャやニューヨーク市場が開く22時〜2時頃までの広めの朝スキャもあり、エントリーの時間はEAによって様々です。
日本の早朝時間を狙うのは、ニューヨークやロンドンといった大きな市場と日本市場が閉まっており値動きが少ないからです。
動きが単調のため勝率が高く、スプレッドが広くても利益を出しやすいのが朝スキャEAのメリットです。
ナンピン
ナンピンタイプのEAは、下落時に含み損を抱えた状態でさらに安い価格で買い増しをしていきます。
ナンピンをするほど買い注文のロット数を増やしていく「マーチンゲール」を採用するEAが主流です。
ナンピンEAは決まった価格帯を行ったり来たりするレンジ相場では1日に複数回利益を上げられるのが強みです。
しかし下落トレンド時にナンピンを続けると、損失が大きく膨らみ証拠金不足となってロスカットになるリスクも孕んでいます。
利用するときは、ハイリスクハイリターンなEAであることを理解しておきましょう。
大きな指標発表や要人発言があるときは相場が急落するリスクが高まるため、利用を控えるのが賢明な判断です。
リピート系(トラリピ)
リピート系のEAは「トラップリピートイフダン(トラリピ)」という注文方式でトレードします。
トラリピは買いと売りをセットで注文、その注文が自動で繰り返される仕組みです。
設定した値幅で何度も売買を繰り返すためレンジ相場に強いのが特徴で、レートの変動が小さい通貨ペア(EURUSDやAUDNZD等)と相性が良いです。
ただし相場の状況によっては長期で保有する可能性があるので、ポジション保有時に出金できないFX業者だと不便を感じるかもしれません。
またマイナススワップ※が発生する通貨ペアは長期で保有するほどコストが大きくなるので注意しましょう。
※マイナススワップ
高金利通貨を売却し低金利通貨を購入する場合に発生した金利差のことで、トレーダーが支払うルールになっています。
仲値・ゴトー日
仲値・ゴトー日タイプのEAは、レートが動く日時を狙って売買注文を出します。
仲値とは金融機関が外国為替取引をする際の基準となるレートのことで、参考時間となる日本9時55分は円安に動きやすい傾向が出る時間帯です。
ゴトー日は5(ゴ)と10(トー)がつく日のことで、5、10、15、20、25、30日には外貨調達ニーズが高まるため取引が活発になります。
早朝に買いエントリーをして仲値時間に決済したり、仲値過ぎに売りエントリーをして昼頃に決済したり、値動きの傾向に合わせて2つのトレードパターンを用いて作成されたEAが多いです。
アノマリー
アノマリーはファンダメンタルズやテクニカル等の理論的な根拠はないものの、よく当たるとされる法則に則ってトレードするEAです。
アノマリーには様々なタイプがあり、仲値・ゴトー日や朝スキャもアノマリーのひとつです。
同じ時間帯に売買をするEAや、市場が活発になる時間帯を狙うEAもアノマリータイプに数えられます。
海外FXで自動売買をするメリット
海外FXでは自動売買だけでなく自力でトレードする裁量トレードや、凄腕のトレーダーの取引をコピーするミラートレードなど様々なトレードスタイルがあります。
その中でも自動売買を選ぶメリットは以下の3つです。
- チャートに張り付かなくて良い
- メンタルに左右されない
- 同時に複数銘柄に分散投資できる
チャートに張り付かなくて良い
EAを利用すれば、EAがトレーダーに代わって取引をするためチャートに張り付く必要がありません。
EAはあらかじめ設定した条件が該当したときに、自動的に注文を出すシステムです。
裁量トレードではニュースや相場をチェックし、タイミングを見計らって注文を出すため、チャートに張り付かなければ利益を取り逃す可能性があります。
また短期トレードでは集中力と瞬発力が求められます。
日中に仕事をする兼業トレーダーがチャートに張り付くのは現実的に難しいですし、仕事終わりの疲労状態で短期トレードをしてもおそらく良い結果は得られないでしょう。
EAは24時間365日システムが自動で売買を行います。
1日で最も値動きが大きいニューヨークタイム(日本21時〜翌2時)も、EAにトレードを任せておけば利益チャンスを逃す心配はありません。
メンタルに左右されない
EAを利用することで、メンタルに左右されない取引ができます。
FXで勝つためには、冷静な判断力と強いメンタルが不可欠です。
トレードの勝ち負けに感情的になれば、適切な判断を下せなくなり、ミスを繰り返し、負のスパイラルに陥ります。
一方EAはシステムが設定された条件に基づいて機械的に売買注文を出すので、トレードが感情に左右されることはありません。
トレーダーのメンタルがどんな状態であっても、EAを利用すれば一切の感情を排除しロジカルな取引を徹底することが可能です。
同時に複数銘柄に分散投資できる
EAを利用すれば、簡単に複数通貨ペアに分散投資ができます。
分散投資はリスクを分散する有効な手段です。
1つの通貨ペアのみに投資をすると損失リスクが集中しますが、複数の通貨ペアに分散投資をすれば、1つの通貨ペアが失敗しても大きな損失となることは避けられます。
自分で分散投資をする場合、取引対象通貨や通貨ペアに合ったトレード手法を研究する必要があります。
実際の取引では監視できる通貨ペア数にも限界があり、経験の少ないトレーダーには効果的な分散投資は難しいでしょう。
EAは複数のストラテジー(投資戦略)を選ぶことができ、システムが複数の通貨ペアを同時に監視・運用してくれます。
トレーダーの経験値に関係なく、簡単に効率よく分散投資ができるのはEAのメリットです。
海外FXで自動売買をするデメリット
反対に自動売買で海外FXトレードをすることにより、デメリットとなり得る点もあります。
- トレードスキルが身につかない
- 突発的な相場の変動に対応できない
- 初期費用・維持費用がかかる
- 勝てるEAを探すのが大変
それぞれどんな懸念があるか見ていきましょう。
トレードスキルが身につかない
EAに任せきりにすると、トレードスキルが身につきません。
EAはトレーダーに代わって売買注文を出し取引成果を提供するため、トレーダーはチャートを見て相場を分析したり、売買タイミングを図ったりする必要はありません。
EAが当たり前になるとトレーダーは実際の相場で経験を積む機会がなくなり、トレードスキルを磨くことができなくなります。
自分自身で知識やスキルを身につけたいと思う人は、EAと裁量トレードを上手に併用し経験値を上げていくと良いでしょう。
突発的な相場の変動に対応できない
EAは設定されたプログラム通りにトレードするので、突発的な相場の変動には対応できません。
ボラティリティの高い状況、つまり相場が乱高下する場面でEAを稼働し続けるのは危険です。
EAの設定と相場が噛み合わない状況でEAを放置すれば、損失が積み上がるような状況にもなりかねません。
相場が不安定なときはEAの稼働を一時停止することがリスク回避につながります。
初期費用・維持費用がかかる
EAの運用には初期費用や維持費用がかかります。
必要となる費用は、VPSのレンタル費用とEAの購入費用(有料EAを使用する場合)です。
EAの運用にはVPSが欠かせませんが、月々のレンタル料がランニングコストとして必要になります。
EAは無料で提供されているものもあるので、EAを使ったことのない初心者は無料EAから試してみると良いでしょう。
勝てるEAを探すのが大変
最初から勝てるEAを探すのは大変です。
EAを選ぶ際の指標となるのが、「バックテスト」という稼働テストで得られた数値です。
ただバックテストは過去の相場で検証した数値であり、実際の相場で同じ成績を出せる保証はありません。
また有料だから、高額だからといって優秀とも限りません。
どんなEAを選んでも、結局はトレーダーがどのように運用するかでパフォーマンスが変わります。
稼働と検証を繰り返し、勝てるEAになるように改良していくことが重要です。
初めから勝てるEAを手に入れるのではなく、見込みのあるEAを勝てるEAに作り上げていくことが、EAトレードで利益を出すための近道になります。
海外FX自動売買(EA)の始め方
自分に自動売買があってそうだと感じた方に向けて、海外FXでの自動売買の始め方を解説します。
自動売買トレードを始めるには以下の4ステップで進めていきます。
- EAをダウンロードする
- EAを動かしたい海外FX業者で口座開設する
- VPSの契約
- MT4の設定
①EAをダウンロードする
まず使いたいEAをダウンロードします。EAは以下の3つの方法で入手できます。
・インターネットで公開されている無料EAをダウンロードする
・EA販売サイトで有料EAを購入する
・自分でEAを作成する
3つの方法の中で最も簡単でハードルが低いのは、無料EAのダウンロードです。
有料EAの購入にはある程度EAに関する知識や経験が必要ですし、自分でEAを作成するのは難易度が高く現実的ではありません。
まずは無料のEAで知見を深め、経験値を上げてから他の選択肢を検討すると良いでしょう。
②EAを動かしたい海外FX業者で口座開設する
EAをダウンロードしたら、EAを動かしたい海外FX業者で口座を開設します。
EAの使用にはMT4やMT5のダウンロードが必要ですが、MT4に対応しているFX業者を選択しましょう。
なぜなら現時点ではMT4用のEAが主流で、MT5用のEAは数が少ないからです。
ほとんどの海外FX業者はMT4に対応していますが、iFOREXのように独自ツールのみを提供する業者もあります。
口座のタイプ、取引プラットフォームのほか、スプレッドや手数料等の条件をしっかりすり合わせてEAに適した口座を開設しましょう。
③VPSの契約
口座を開設したら、VPSの契約をします。
EAは終日稼働させる必要がありますが、VPSは24時間365日安定した通信環境を得られるため、多くのトレーダーが利用しています。
VPSを選ぶときは、利用する海外FX業者のサーバーと隣接している、または近い場所にデーターセンターを設けている業者を選びましょう。
VPS業者と海外FX業者のサーバーの位置が近いほど通信速度が上がり、的確なタイミングでの約定が可能になります。
④MT4の設定
VPSを契約したら、MT4を設定しましょう。設定手順は以下の通りです。
1. EAをMT4のフォルダに入れる
EAのファイルを準備し、MT4画面のメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」→「MQL4」→「Experts」の順番にクリックします。
「Experts」フォルダの中にEAのファイルをコピー&ペーストで移動させます。
2. フォルダに入れたEAをチャートに反映させる
「ナビゲーター」画面→「エキスパートアドバイザ」(右クリック)→「更新」の順番にクリックすると、手順⒈で追加したEAファイルが出てきます。
EAファイルをチャート上にドラッグ&ドロップします。
3. 設定画面で「自動売買を許可する」にチェックする
設定画面から「全般タブ」を開き「自動売買を許可する」にチェックを入れます。
MT4がEAのプログラムを反映するには、このチェックが不可欠です。
4. 注文方法を設定する
「パラメータータブ」を開き、各種取引の設定をします。
この設定が、実際に注文で反映されます。
設定は、EAそれぞれのパラメーターや設定方法に従って入力しましょう。
設定内容に決まりはないので、自分の希望する取引ができるよう自由に入力してください。
5. 稼働状況を確認して完了
EAの稼働状況を確認するため、小ロットの取引でテストします。問題なく取引が完了すれば、すべての設定は完了です。
スマホで自動売買するにはVPSが必須
EAは基本的にパソコンで運用することが前提ですが、VPSを利用すればスマホでも使用は可能です。
EAはMT4に導入して稼働させるためMT4の運用環境をスマホ上に作る作業が必要になります。
スマホアプリとして提供されているMT4もありますが、実際の運用にはパソコンと同じくVPSが必須です。
スマホでEAを稼働させるためには、以下のものが必要になります。
・MT4対応の海外FX口座
・Windows VPS
・Windows用MT4とEA本体
・インターネット回線
・WIndows Remote Desktopアプリ
・クラウドストレージサービス(Googleドライブ、iCloud等)
VPSはどちらの業者でも構いませんが、レンタル契約をする必要があります。
一部の海外FX業者では自社でVPSサーバーを提供していたり、推奨業者を紹介していたりするので参考にするのも良いでしょう。
以上のものが揃ったら、以下の手順でEAを設定します。
1. 海外FX口座を開設し、VPSサーバーをレンタルする
海外FX口座は、多くのEAを導入できるMT4に対応している業者で開設しましょう。
VPSサーバーは会社によってプランや料金が異なります。
パソコン等利用する機器のスペックが高いほど、高い処理能力が必要とされるため料金が高くなる傾向があります。
料金も大切ですが、自分が利用する機器のスペックに合っていて運用に安定感のあるVPSサーバーを選ぶことが重要です。
2. WIndows Remote DesktopでVPSに接続する
WIndows Remote Desktopをスマホにインストールし、VPSの接続設定をします。
設定には、レンタル契約時にメール等でぷ送られてくるサーバー情報が必要です。
ユーザー名やパスワード等を入力し設定を終えると、WIndows Remote Desktopのトップ画面に設定した機器の情報が反映されます。
これをクリックするとVPSに接続します。
3. MT4とEAを入手する
VPSにMT4とEAをダウンロードします。
具体的には、MT4とEAをダウンロードし、クラウドストレージサービス経由でVPSに送付するという作業です。
まずVPSでクラウドストレージサービス(Googleドライブ、iCloud等)をダウンロードします。
このときに使用するアカウントをVPSの設定で使用したアカウントと統一することが重要です。
違うアカウントを使用すると、適切に同期しない可能性があります。
MT4とEAをダウンロードし、クラウドストレージに格納します。
VPSで同期されたクラウドストレージ内のMT4とEAのフォルダを開き、インストールしたらこの工程は完了です。
4. MT4とEAの設定をする
MT4とEAのインストールが完了したら、それぞれ設定をします。
まずMT4をと海外FX口座を連動させます。
MT4の「設定」から必要項目を入力して設定してください。
設定には口座開設時にFX業者から指示された情報や、ID・パスワードが必要なので用意しておきましょう。
次にEAファイル一式をMT4にコピー&ペーストします。
MT4を起動しメニューの「ファイル」→「データフォルダを開く」→「MQL4」→「Experts」をクリック、「Experts」フォルダ内にEAファイルをコピー&ペーストで移動させます。
MT4を再起動し、ナビゲーターウィンドウにEAが反映されていれば、設定完了です。
スマホの利便性や機能向上により、外出先でも運用したいニーズは高まっています。
VPSを利用したEAの運用方法を知っていれば、いつでもどこでも取引状況を確認することができるので覚えておくと良いでしょう。
海外FXの自動売買ソフトが入手できるおすすめサイト
自動売買を始めるにはEAソフトが必要です。
海外FX向けの自動売買ソフトが入手できるおすすめサイトを3つご紹介します。
- GemTrade(ゲムトレード)
- TRADERS-pro(トレーダーズプロ)
- EA-BANK(EAバンク)
GemTrade(ゲムトレード)
GemTradeは、海外FX業者GEMFOREXの運営会社であるGEM-TRADE Co.,Ltdが2010年にスタートさせたEA提供サイトです。
GEM-TRADEはEAに特化した会社として知られており、高性能の無料EAを数多く開発しています。
1,500以上のEAを取り扱っており、成績の悪いEAを定期的に入れ替えているため優秀なEAに出会えることでしょう。
GEMFOREXは自社のEAと口座を利用してもらいユーザーとともにwin-winになることを目的にしているため、GEMFOREXユーザーには無料・無制限でEA提供しています。
GemTradeはGEMFOREXの口座とセットで利用するのがおすすめです。
TRADERS-pro(トレーダーズプロ)
TRADERS-proでは、高い開発スキルを持つ有料EA作者が提供した優秀なEAを無料で入手できます。
常時、150以上の無料EAが揃います。
ウェブサイトでは人気ランキングや収益ランキングが公開されており、優秀なEAを選びやすいのがTRADERS-proの特徴です。
またVPSも安く提供しており、EAと稼働環境の両方を入手したい人におすすめします。
EA-BANK(EAバンク)
EA-BANKは取り扱うEAの数は100以上と他サイトに比べ数は少ないものの、厳選された優秀なEAが揃うサイトです。
スキャルピング、デイトレ、スイング等トレードスタイルから適したEAを探したり、コラム等のお役立ち情報が充実しているため、様々な情報を参考にEAを選べるのが特徴です。
ネット上では「EABANKの運営者は過去に他社サイトでマーチンゲールシステムのEAを販売して破綻させた」という情報もありますが、2022年時点でこうした噂はないようです。
優秀な自動売買ソフト(EA)の選び方
自動売買ソフトを入手できるソフトに訪問しても、実際に稼働させるEAを選ぶ時はかなり悩むものです。
そこで優秀なEAを見抜くコツとして4つのポイントをご紹介します。
- 成績のグラフが右肩上がりになっている
- プロフィットファクターが高い
- 最大ドローダウンが小さい
- 総取引数が1,000回以上ある
成績のグラフが右肩上がりになっている
成績グラフが右肩上がりになっているEAを選びましょう。
優れたEAの見分け方として、成績グラフで過去の取引成果を確認するのが有効です。
成績グラフが不安定に上下するEAは、安定した取引成績が残せていないと判断できます。
緩やかでも成績グラフが右肩上がりになっているEAは、安定した取引ができることが期待できます。
含み損を抱えていないEAほど優れていると言えるので、含み損まで反映された成績グラフを参考にすると良いでしょう。
勝率や利益率はあくまで参考までに留め、成績グラフを重視して判断することが大切です。
プロフィットファクターが高い
EAを選ぶときは、プロフィットファクターの数値に注目しましょう。
プロフィットファクター(PF)とは、総利益額と総損失額の比率のことです。
この数値は、どれだけ損失を抑えながら利益を出しているかを判断する指標となります。
PFの計算式は「総利益額÷総損失額」です。総利益が総損失を上回っていれば1以上、総利益が総損失を下回っていると1以下で示されます。優秀なEAを見極めるラインとして、1.3を上回る程度を目安にしましょう。
ただしPFの高さだけでEAを判断すると、リスクを見落とす可能性があります。
EAの中には大きな含み損を抱えても利益を求めてギリギリまで投資を続ける、つまり損失を確定していないためリスクが表に出ていないEAも存在します。
PFの数値だけを当てにせず、総合的に評価することが大切です。
最大ドローダウンが小さい
最大ドローダウンが小さいほど優秀なEAであると言えます。
最大ドローダウンとは、資産総額が最大になった値から落ち込んだ割合を示す数値です。
最大100万円だった資産総額が50万円まで落ち込んだら、「ドローダウン50%」となります。
最大ドローダウンは、損失が最大でどのくらいになるかを判断する指標となります。
数値が小さいほど安定性があり破産リスクが低い優秀なEAです。EAを選ぶときは、最大ドローダウン10%以下を目安にしましょう。
またプロフィットファクターが同じ値のEAを比較する際に、最大ドローダウンの数値を判断基準に用いることもできます。
総取引数が1,000回以上ある
バックテストでの総取引回数が1,000回以上のEAを選びましょう。
バックテストでの取引回数が多いほど、データの信憑性を裏付ける根拠として有効だからです。
同じ勝率を示すデータでも、試験回数の多いデータの方がより信頼できる数値になります。
以下は同じ勝率60%のEAの比較です。
・総取引回数10回 10戦6勝4敗(勝率60%)
・総取引回数1,000回 1,000戦600勝400敗(勝率60%)
取引回数10回の結果は、偶然勝率が良かっただけの可能性もあり信憑性が高いとは言えません。
しかし総取引回数1,000回の場合、1,000回のうち600回勝たなければ勝率は60%にならないので、データとしての信憑性が高く再現性も高いと言うことができます。
バックテストの取引回数が少ないEAは、成績の良かった期間を切り取って勝率を高く見せている可能性があります。
優秀なEAをしっかり見極めるためにも、取引回数1,000回以上の検証データを参考にすると良いでしょう。
海外FXで自動売買(EA)におすすめの業者
せっかく優秀なEAを見つけても、稼働させる口座のスペックが追い付いていなければ想定した利益は実現しません。
そこで自動売買に定評のある海外FX業者を5つご紹介します。
- GEMFOREX
- XMTrading
- HotForex
- TradersTrust
- TitanFX
GEMFOREX
GEMFOREXは無料EA提供サイト「GemTrade」を運営するFX業者です。
GEMFOREXはGemTradeの無料EAとの併用によってユーザーと自社がwin-winなることを目指しています。
そのためGEMFOREXのユーザーはGemTradeのEAを無料で自由に使い放題、自社開発の優秀なEAを取り揃え、積極的に情報提供を行う等、EAトレードに挑戦しやすい環境を整えています。
GEMFOREXはスプレッドが狭く取引手数料も無料です。
時間帯によるスプレッドの変動幅も少なく比較的安定しているため、スキャルピングやEAトレードに向いています。また他社に比べマイナススワップの差額が狭いため、長期取引もしやすいでしょう。
GEMFOREXの豪華なボーナスもトレーダーから人気を集める魅力のひとつです。
XMTrading
XMTradingは日本人トレーダーから絶大な人気を誇る海外FX業者です。
約定力やサポート面でEAトレードに適した条件が揃っているため、FX初心者でも安心してEAトレードを始められます。
XMが優れている点は、VPSが無料で利用できることと約定力が高いことです。
EAを24時間常に稼働し続けるにはVPSが欠かせません。
XMでは毎月5,000ドル以上の口座残高と5ロット以上の取引を維持していればVPSを無料で利用できるため、EAトレードに必要なランニングコストを抑えることが可能です。
またXMは約定力が高くスキャルピングトレードに適した業者として定評があります。
同社の約定力の高さがEAの優秀さを活かし、トレード成績に貢献してくれることでしょう。
XMは手数料は無料ですが、スプレッドが他社に比べ割高です。しかし取引にかかったコストはボーナスプログラムで補填できます。
常時開催している「ロイヤリティプログラム」は、取引をするほど課金可能なポイントがもらえます。
その他にも口座開設ボーナスや100%入金ボーナス等、充実したボーナスキャンペーンが用意されているのも同社の大きな魅力です。
HotForex
HotForexは豊富な取扱銘柄と信頼性・安全性が魅力の海外FX業者です。
取扱銘柄数は1,000以上、運営するHF Markets GroupはWorld Finance 100に選出される金融企業です。
HotForexではHFCOPY口座という自動売買(EA)専用口座を設けています。
HFCOPY口座は、HotForexウェブサイトにて公開されている豊富なストラテジープロバイダーの取引をコピーすることができます。
MQL5※ではコピーできない取引もフォローできるので、EAトレードの手法を広げることができるでしょう。
スプレッドの幅は標準ですが、広がりにくく安定しているのでEAトレードに適していると言えるでしょう。
また100%入金ボーナスやロイヤリティプログラムも用意している等、常時開催されるボーナスキャンペーンの豪華さにも定評があります。
口座によってはボーナス対象外となることもあるため、事前に確認しておきましょう。
※MQL5
様々なインジケータEAを提供しているサイト
TradersTrust
TradersTrustは透明性の高いNDD方式を採用し、24時間365日サポートが受けられる等信頼性の高さに定評のある海外FX業者です。
無料VPSやEAの稼働テストに活用できる「ヒストリカル・データ」を利用できる等、EAトレーダーには心強いサービスが充実しています。
TradersTrustでは毎月2,000ドル以上の口座残高と5ロット以上の取引をすることで無料になります。
ヒストリカルデータとは、各種通貨ペアの過去の値動きデータです。
EAの最適な設定を見つけたり、アルゴリズムを調整するのに役立ちます。
またレバレッジが最大3,000倍と、少ない資金でダイナミックな取引が可能なのも魅力です。
ドル円やユーロ円のようなメジャー通貨ペアのスプレッドはやや広くなりますが、スプレッドは全体的に狭めなのでEA取引にも向いていると言えるでしょう。
ただしマイナススワップが多いので、長期取引になる際は注意が必要です。
TitanFX
TitanFXは中級者以上のトレーダーから支持を集める海外FX業者です。
MT4やMT5、自社開発取引ツール等ツールの選択肢が豊富で、入出金が迅速、約定スピードが早い、取引コストがかからない等、ヘビートレーダーに喜ばれる環境を提供しています。
取引コストの安さは業界トップレベルと言われています。
取引通貨ペアによりますが、スプレッドは全体的に狭く、変動も比較的穏やかなのでEAやスキャルピングトレードに向いています。
とりわけドル円、ユーロ円、豪ドル円といったメジャー通貨ペアのスプレッドは、他社に比べてかなり狭いです。
取引手数料無料でスプレッドが変動する「スタンダード口座」か、手数料がかかる代わりにスプレッドが狭い「ブレード口座」か、利用する口座によってコストが変わるのでどちらが自分に合っているか検討すると良いでしょう。
レバレッジが最大500倍と控えめな点と、ボーナスがない点に物足りなさを感じるかもしれませんが、コストやツール面でヘビートレードに適した環境を整えているのがTitanFXの魅力です。
海外FXの自動売買(EA)における注意点
最後に、自動売買をする際に注意したい点が3つ。
利率の期待値が高いEAであったり、実際に稼働させて調子のよいEAでもこれらを疎かにすると怪我をします。
- 少ないロットから始める
- 定期的にシステムの見直しをする
- SNSなどで売られているEAは買わない
少ないロットから始める
EAの使用を始めるときは、システムを試すためにも最初は小ロットで取引をしましょう。
世の中に提供されている全てのEAが利益を出せるとは限りません。
最初から大きな利益を狙うのではなく、利益を出せるようになってからロット数を増やしていけば、思わぬ損失となっても大きな痛手になることは避けられます。
優れたEAであっても、使い慣れるまではロット数を抑えることがリスク管理の観点からも良い選択と言えるでしょう。
特にEA初心者の人は、機能性や使用感を理解するまでは小ロットで試してみるのがおすすめです。
定期的にシステムの見直しをする
EAで継続的に利益を得るためには、定期的なシステムの見直しが必要です。
トレーダーの中にはEAに頼りきって、放置してしまう人がいます。
しかし相場は常に変化し続けるもので、様々な要因によって急転することも充分にあり得ます。
EA本来の機能を発揮するためには、システムを相場に最適な状態に合わせてメンテナンスすることが大切です。
SNSなどで売られているEAは買わない
SNS等には、詐欺まがいのEA販売をしている人もいるので気をつけましょう。
SNS上ではたくさんのEA情報が提供されています。
情報共有を目的とした真っ当な投稿がほとんどですが、中にはEA販売を目的とした情報もあります。
個人がSNSに紛れて、役に立たないEAを高額で販売する詐欺目的の投稿をしているケースもあり注意が必要です。
こうした投稿による被害を避けるためにも、有料EAを購入する際にはSNSではなく公式ウェブサイトの情報をもとに検討しましょう。
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