約定とは、株の売買が成立することです。
株が買えたら「約定した」、株が売れても「約定した」と言います。
売買どちらでも「株式取引が成立」=「約定」となります。
約定の意味がご理解頂けたと思うので、ここからは知っておいたほうがいい約定の仕組みをイラストを用いて解説していきます。
目次
株式の約定とは
約定とは、株の売買取引が成立することを言います。
つまり、注文していた買いや売りの要望が通ることです。
「約定」が付く言葉はこの取引完了時の状態を表しています。
下記で約定価格や約定代金、約定日の定義について解説します。
約定価格と約定代金
「約定価格(約定値段)」とは、株の取引き成立が確定した株価のことです。
例えば、あなたの要望する買値に対してその価格で売りたい人が現れたら取引が成立=約定し、その株価が約定価格となります。
約定価格を基に始値、終値、高値、安値がデータ化され、チャートに記録されていきます。
また、「約定代金」は約定価格×取引株式数で計算し、約定あたりの取引金額の総額を表します。
後で説明する約定あたりの取引手数料の計算に用います。
約定日とは
約定日は取引が成立した日付のこと。
注文を出した日付ではないので注意しましょう。
約定と決済の違い
約定は取引が成立することを言いますが、決済は株式と代金の受渡しが行われることです。
受渡しは約定日から2営業日後と定められています。
例えば金曜日に約定した場合、その取引対象の株式と代金は火曜日に受け渡されます。
この受け渡しのタイミングを「決済」と言います。
※証券取引所が大引けした後、PTSで約定した分は翌営業日に約定したものとして換算されます。
つまり、金曜日の夕方に約定したら決済日は翌水曜日となります。
約定ごとに手数料がかかる場合がある
株の取引きにおける手数料は1回の取引単位で支払う場合と1日の取引金額によって定額で支払う場合があります。
これは利用する証券会社によって異なるため、比較が必要なポイントです。
約定あたりの取引手数料の場合は約定代金によって手数料金額が定められ、例えば5万円以下の現物取引の場合、手数料は50円(税抜き)~となります。
500円の株式を100株約定した場合、約定価格は50,000円なので手数料は50円+消費税10%で55円となります。
約定取消しルールが存在する
株の取引では、市場の公平性を保つために一度約定した取引を取り消すことは原則として出来ません。
ただし、市場の混乱を避けるために下記のようなルールが定められています。
誤注文により長期にわたって決済が行われなくなる可能性が極めて高く市場が著しく混乱すると考えられる場合に限り、一度成立した売買を取り消す制度(約定取消しルール)を制定しております(2007年9月30日実施)。引用元:日本取引所グループ「約定取消しルール」より
個人投資家の誤注文が市場に与える影響はほぼ無いに等しいので、一度取引が成立すればキャンセルが出来ないことを念頭に取引を行うようにしましょう。
約定は株式投資の基本
この記事では、約定について解説してきました。
株式投資をしていく上では避けて通れない言葉ですので、意味や「決済」との違いを覚えておくようにしましょう。
また、一度約定すれば取消しは出来ません。
後で後悔することのないように慎重かつ冷静な取引をするようにしましょう。
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